すでにオーバーストアな美容業界で、新規客獲得は今後もっと苛烈になり、一定数の新規客を獲得し続けることは今後もサロンの大きな課題です。
値引きせず新規のお客様が来店してくれればいいですが、この数の美容室の中あなたのサロンを選ぶ基準として「価格」は大きな要素になっています。
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集客にクーポンが必要と考えるのはなぜか?
まず、最初に書いておきますが、世の中にはクーポンを発行していない店舗は多数存在します。
それらの店舗が決して儲かっていない・繁盛していないというわけではありません。
”明確なコンセプト”と”地域内での独自性”が確立されている店舗は、自分の店舗がお客様に何を求められているかという「お客様に対しての店舗の在り方」がわかっています。
そういった店舗は実際クーポンがなくても集客をしています。
クーポンが激安、通常は高級は成立するのか?
本来お客様に売りたいサービスへの誘客を目的にしたものがクーポンです。
しかし、過度なクーポン割引で集客し次から高額な支払いをしてくれるか?と言われるとそのハードルは決して低くありません。
その為、仮に新規でご来店を頂いても2度目、3度目、何度でもと、再来客がその都度利用できるクーポンを用意しているサロンをよく見かけます。
こうなってしまうと、通常のサービス価格というものは存在していないのと変わりませんよね?
例えば飲食店だったとして、お得なランチサービスは「たくさんの人に来てもらいたい。人が集まる場ににしたい」という理由で夜より低コストの材料で全く違うメニューを提供したとします。
しかしディナーは「本格的な食材を最高の調理で食して欲しい」と、いうコンセプトだとします。
果たしてランチに集まる人がディナータイムに来店するのでしょうか?
客層が求めている事が違うので、「しない」と考えるのが普通です。
実際、美容室の場合
ビジュアル先行型のサービスではない美容室は、それでも1度試してもらわないと始まりません。
しかし、クーポンを出して集客といってもクーポン自体を見てもらえないといけないです。
そうなると見込み客が1番滞在している場所はホットペッパーなどの高額ポータルサイトになります。
単純にここにクーポンを出すことが即効性は高いです。
例で魚の少ない池に釣り糸を垂らすより、釣り人も多いが魚自体が多くいる場所の方が釣果は上がりますよね?
しかしその池(ホットペッパー)の中で釣果の上がる場所は高額で、プランの価格によっては見つけてすらもらえないこともあります。
エリアによって金額は違いますが、参画サロン数の多い地域は比較的に他エリアより高額で、上位プランにしてもそのプランのサロンが多いので競争も激しく、釣り場を離れても(プランを落とす)魚は多く餌が見つかる場所を周回するようになっています。
そしてその中で餌を目立たせるように価格競争が始まるんです。
大切なのは集客コスト
月額使用料を取れていれば「トントン」という方が見えますが大間違い。
そこには
・材料コスト
・人件費
それらがさらにかかっています。
そして何より価格で呼んだ分「再来率が低い」
平均ホットペッパーからの新規再来率は30%あれば十分と言われています。
一人の集客にかかる獲得コストを計算しポータルサイトに掲載する。その上でクーポン価格自体も低く設定となると小規模サロンではそこまでのコストをかけるのは得策ではなくなります。
大切なのは一人の新規客を獲得する為の集客コストを把握すること、その中でポータルサイトだけでなく多角的に集客をすることが大切になります。
効果的なクーポンの使い方とは??
このようにクーポン割引といっても費用対効果をしっかり考えるとホットペッパーだから費用対効果が必ず高いとは言い切れません。
掲載費の4分の1の価格でチラシを作り、4分の1の価格で配布し、打ち出し価格をホットペッパーよりさらに半額にまで下げた方が獲得数、売上共に上がるかもしれません。
それくらいホットペッパーの月額掲載量は高額です。筆者のエリアでもプラチナになると¥300,000も一月でかかります。
集計をしてどうだったか?をちゃんと判断する経営者さんは当たり前で、大切なのは目標値を設定しそこに対して「仮説」を立て行動→そして集計(判断)という流れにならないといけません。
まずはクーポンの目的をはっきりさせる
そのクーポンが集客なのか?それとも売上なのか?
ここを明確にし目標値を設定するとクーポンの適正額もはっきりします。
「何人のお客様」に「いくら使ってもらう」という、
【人数×単価=売上】が出ます
そこに対して、
【売上−コスト(材料+人件費】
ここに対して費用対効果がわかります
顧客数増加が目標なら「何回来店するか?」「平均単価は?」ということまで計画しますがそれはまた別の機会に。
その時の売上増加であればもっと効果が出る方法があるかもしれません。
顧客数に基準を置くことが本来クーポンを使ってでも集客する目的としては理想です。
1回目の割引よりは2回目クーポンの使い方が重要
実はよくありがちなのですが初回に大きい割引があり、2回目には割引があってもその額は小さくなるケースがほとんどです。
実はこの2回目というのはすごく大切な顧客化までのポイントになります。
一定期間再来しないお客様にDMクーポンで再来を促す「失客対策DM]
これらはサロンによって失客と判断される期間の定義は違いますが、ある一定期間来店のない顧客リストに「新規失客者」を含んでDMを出した時、その反応率は大きく変わります。
どういうことかというと、よく3回来店から顧客化という言葉から3回来てもらう!ということをよく耳にします。
実は再来を促すためのDMに関して2回目の来店のある客と新規再来していない客の「戻り率」の差は50%以上変わると言われています。
つまり2回目に繋げることは次の対策に対して大きなチャンスになります。
この2回目に必ず来てもらうためのクーポンを準備することがとても大切です。
例えば2回目半額とかも話題やインパクトとしては大きいですね。それを新規のクーポンの打ち出しの中にすでに告知しておくとより効果的です。
打ち手とタイミング次第でクーポンは顧客化への武器になる
「値引きしたくはない」そんな思いを抱えながらも値引きクーポンを出している経営者は考え方をズラすと良く、重要なのは月の売り上げ以上に年間の売り上げです。「クーポンを目先の売り上げアップとして捉えるか?、先につながる値引きと捉えるか?」この目的をしっかりさせておくことで一喜一憂しない経営になります。
クーポンサイトに依存しきった集客は今後どこまでいっても生き残れない時代です。自社で集客できるよう準備しながらポータルサイトを使い顧客を貯め、いずれ効果的なクーポンの利用の仕方が見つかります。必ずしも新規を呼ぶのに金額のクーポンだけでなく違った特典のクーポンも使えるかもしれません。
大切なのは、サロンの強み・ウリを知ってもらいそれら試してもるためのクーポン。そしてもう1回でけ試してみようとなるインパクトのある内容のクーポン。
このように1度で詰んでしまう施作ではなく拡張性の高いクーポンの打ち出しを試してみてください